神聖な山域へ
新年正月山行はユネスコエコパークに登録された大分・宮崎県の祖母傾大崩山の山域に入りました。娘たちには幼い頃からキャンプや沢遊びで楽しんできた藤河内渓谷への源流部へあがり、宮崎県境を越えて行く冒険的な山行です。
観音滝の上のせかいへ。神聖な山の領域へ入るチャンスでもあり、同行希望の大学生2人も加わり、神聖な山々の扉を開きました。
登山口は藤河内渓谷。一枚岩の壮大なスケール。
藤河内渓谷の上流に向かって山登り。
大岩の優しい瞳、涙が一滴、川へと流れ落ちていくよう。
2泊分の食料と冬用の寝袋、かなりの重さになります。
バランスをとり、一歩一歩、歩いていきます。
全長73mの観音滝、凍っています。
迫力のある厳冬の美しさを前にただただ佇む。
ふかふかの苔の上に腰をかけてひとやすみ、ひと呼吸。
谷の凍ったせかいに苔たちのいのちの歌。
まるで鈴の音のようにキラキラと響いて聞こえてくるようです。
すべてが凍っています。
宮崎県側に入ると景色が一転。
照葉樹林の森に光が注がれて世界が明るい。
岩と樹々と光と共に安らぎのと時空。
荷を下ろして、岩宿で一息いれましょう。
歩いては休み、ひと呼吸。山と森とのせかいに身体が透明になり、
山に融合していくような山歩き。
川も凍っています。水鏡に映るわたし。スケートを楽しんでいます。
源流部に向かって。
氷上、滑らないように歩きます。
凍った川を歩くドキドキ気分!
ワクワクと冒険的な気持ちが心の奥から湧きあがってきます。
心ってどこにあるのかな? ここか! 冒険的な場に出くわした時に、身体の内側に確かに在る心といのちのセンサーが働いてくる。
マサが偵察で上がりました。
一か所、気になる箇所にフィックスでテープを張りました。
アブミを使って難易度の高い箇所はクリアしていきます。
しぜんにサポートに入ってくれる大学ワンゲル部、頼もしい!
ここは集中していこう。
大崩山の山域。
岩登りがしたくなる!
土砂崩れで沢沿いの道から山の急斜面を巻き、ブナの森に出ました。
おひさまの光を浴びて心地よい広がり。野生動物たちの痕跡を見つけて、「なんの動物かなー」と生きものたちの暮らしを想像して楽しみながら歩きます。
大木が折れています。樹齢100年は有に超えているでしょう。
ひとやすみ、樹の上で過ごすている4人組。いい時間です。
夏木山の尾根に上がってきました。
蒼空へ天を指す枯れ樹の美しさ。
生と死の循環するエネルギーがここに在る。
正面に傾山が聳えています。
太古の昔から人は谷をつめ、尾根にあがり、山々から平野をみつけて、
暮らしを拓いてきたのでしょう。
新年、FOSに縁のある若手の共に、奥深い自然のなかへと歩めたこと。
自然とひとのつながりに感謝。
都市部の経済文化圏に生活する人たちと山里の自然文化圏との新しい交流の発着基地として、2021年FOSの新しいステージを拓いていきたいと思います。
それぞれの道をいき、
また 山で会いましょう。
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