春の冒険トレック2017、
深い霧の扉を開けて、冒険の旅がはじまりました。

必要な装備だけを背負って、自然の営みのなかへ歩む。
そこは、子ども自身の潜在的な力を発揮することのできる場。
自分の興味のあるものに存分にエネルギーを向けることができ、
友達と協力して、みんなの役に立つように働くこともできる。
冒険的な活動を通して、子どもの本能的な人間力が自然な形で表現されて、
その喜びの実感を体験することができる。

子どもの真剣な表情や楽しそうな笑顔、寛いでいる素顔に、
多くのメッセージをえることができるように思います。
2日間の冒険レポート、どうぞご覧ください。

保護者からの声

子どもの声

終わりに

2007年、冒険キャンプは始まりました。
活動は2014年に冒険トレックへとステージを移し、11年目になる今春のコースを終えました。

子どもたちは『ぼうけん』が大好き!
『ぼうけん』はワクワクやドキドキから始まり、やがて日常の意識を越え、凝縮した動と静の一瞬のなかにひとりひとりのいのちは輝きいっぱいになってまいります。
冒険トレックは、一歩、自然そのもののなかへと入らせていただきます。
自分たちで背負えるだけの物で自然のなかへ歩み入り、山野を歩き、一夜を過ごし、再び自分たちの場へと還ってくる旅。
今回、とても印象に残る場面がありました。
清らかな水が流れる源流部。子どもたちが寝静まり、夜の闇に包まれてゆきました。
朝4時過ぎ。空が次第に白みだし、鳥たちのさえずりが森のあちこちから聞こえてきました。
それは徐々に響きを増し、やがてこの地球の「いのち」が目覚めるような荘厳なはじまりへ・・・。
5時半、東に向いた源流部に樹間から最初のひかりが差込み、目覚めは一気に全開です。
ひとり。また、ひとり、と子どもたちが起き出し、火の周りに集まってきました。

子どもたちの感想のなかに、「夢のような時間」、「本当に楽しい二日間」という表現がありました。いのちの本質にふれた体験といえばよいでしょうか。その実感は、いま、とても大切に思います。もちろん、その世界はドアを開ければ行ける、お金を払えば連れて行ってもらえるところではなく、自らの足で、必要なものをすべて背負って歩き、登る「ぼうけん」を経てこそ、辿り着ける世界です。子どもたちの感じた『たっせいかん』はまさしく、それですね。自らのエネルギーを存分に発揮するって、実はうれしいことなんだなとあらためて感じます。

『ぼうけん』の次なるステージは?
それは、子どもたちのふれる「一瞬、一瞬」です。
きっと、子どもたちのふれる物、ひと、事すべてが「いのちの実感」を深層に、あらたな見え方、感じ方へとつながってゆくことでしょう。
小さな一歩かもしれませんが、ひとりひとりの、そしてわたしたちの未来はそこから開かれると信じます。

最後になりますが、「子どもたちの自然体験の重要性」への共感から、前身の冒険キャンプからご協力いただいておりますコールマン ジャパン(株)社さまにあらためて深く感謝申し上げます。
また、共に過ごした子どもや仲間たち、お子様を送り出していただいた保護者のみなさま、お申込みいただきましたすべてのみなさまに、そして二日間を過ごした富士山麓の自然の世界にこころより感謝を込めてまして結びの言葉とさせていただきます。

『ありがとうございました。』

 2017年5月 
 野外学校FOS 代表 戸高 雅史

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