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【リレートーク】北欧からHAPPY NEW YEAR! 

みなさん、お元気ですか?
ちーちゃんこと、戸高 千慧です。はじめましての方は、苗字からもお察しの通りFOSのマサ、ゆうみの長女です。ただ今、高校三年生で日本を飛び出して北欧・スウェーデンに留学しております。いつか書くことになっていたこのリレートークのバトンを今、受け取りました!自分にとって日常生活の一部であったFOSから離れている今こそ、FOSで育った私にとっての【FOS】を言葉にしたいと思います。

私のとって、FOSとはみんなのホームです。誰でも一度FOSに参加したら、もう家族。私には沢山のお母さん、お父さん、兄弟、姉妹がいます。誰もがありのままのあなたを愛して、受け入れてくれる場所です。そして、マサがよく言うように「今、この瞬間を全力で楽しむ」ことができる場所。それは、マサやゆうみ、スタッフがつくっているだけではなく、みんなで自然を通し共感し合うから生まれる雰囲気なのだと思います。私はこれが“普通”だという文化で母のお腹にいる時から生きてきました。

 

しかし、学校に行くようになってからはもう一つの世界ができました。そこでは、自分のありのままよりも肩書きの自分でいることが評価される場所のように感じていました。例えば、優等生とか人気者とか。小学校から中学校まで、平日は学校という世界にいて学校人に変身して、週末や長期休みは自分に戻ってホームに帰るという、出張宇宙人的な生活を送っていました。高校生になってからは、公立の進学校に入学して学業が忙しくなり、学校世界への長期滞在が増え、ホームにはなかなか帰らなくなりました。この時、私は自分がわからなくなりました。学校の時の自分とFOSの時の自分、どっちが自分なのか。自分がわからないから、将来なんて分からない。でも、大学を決めなくちゃいけない。学校での友達との付き合い方も、分からなくなりました。みんなは、楽しそうにJKライフを満喫してるのに私はなんで合わないんだろうかと、本当に自分が宇宙人のように感じていました。まさに砂嵐が吹き付けるサハラ砂漠を行方も分からず、一歩一歩探りながら歩いてるような毎日でした。休みのたびに病院で点滴を受けるほど体も弱りました。 長い間変身していたのでパワーが弱まってしまった(笑)そんな中で、たまに参加できたFOSはひと時の至福の場所、オアシスと化していました。この時、自分にとってFOSは「かけがえのない存在」なんだと気付きました。私の普通は、みんなにとっての普通じゃなかったんだと大きな価値観の違いに直面しました。(俗に言うカルチャーショック?!)

それから、高校三年生になり進路選択をしなくてはならなくなりました。私はまだ自分がよく分からなかったので、自分探しの旅に出ようと留学を決意したのです!自然が豊かで日本と異なる教育を求めてスウェーデンへ。

留学して1ヶ月目に感じた事を、メモに残したので貼り付けておきます。少々長くなりますがお付き合いください。

(ちなみに今はもう5ヶ月になろうとしているところでございます。)

「スウェーデンに来て1ヶ月が経ち、今感じてることは・・・

ここでの暮らしは
穏やかで豊かな時間にただ在ることを保障されていることだ。
日々の暮らしの中に自然の美しさ、悠久な時間の流れ、自らの感性に浸ることができるときを持つことができる。
晴天の日には、町から20分ほど車で走ると一面に広がる壮観の森、真っ青な大海原、どこまでも続く青い空、至る所で輝く穏やかな湖がある。

人々は夏になると、
ある人はボートで海に出て島に、ある人は湖のほとりに、そして森の中にあるそれぞれの別荘、サマーハウスに休暇を満喫しに出かける。

平日でも、5時には家に帰り家族で夕飯をとる。そのあとは、映画を観たり、夕日を見にハイキングに出かけたり、1日の終わりに個人の時間を持つ。

フランスの哲学者、ガストン・バシュラールはこう言った、

自分に固有の時間を、
他人の時間に帰属させないことに慣れること。
自分に固有の時間を、
事物の時間に帰属させないことに慣れること。

こちらの生活は日本よりも、固有の時間が持てる社会だ。
それは、スウェーデンの一人ひとりの人がそれを大切だと自覚しているからなのだろうと思う。

人生の中で留学生活の10ヶ月という期間は、短いようで長い、とても重要な時間だ。そして、この10ヶ月は人生を変えるほどに、たくさんのことを経験し、考えて、学び、人と出会うことになる。
言語習得だけじゃなく、その国の生活、文化をも存分に味わうことができる。
私は日本でストレスで調子壊すくらい追い込まれた生活送ってたから、自分の時間をめいいっぱい持てるこの国に来て人生が変わった。

豊かな暮らし、豊かな自然に浸り生活ができて日々幸せを感じている。
そして、いつも素直でいられる。これが生きていく中で一番大事だ。自分にも人にも素直でいること。・・・」

自分は日本の学校にいる時、今の留学生活とほぼ変わらないほどの価値観の違いに直面し、葛藤していました。が、今はスウェーデンと日本の違いをなんでも楽しむ能力を手に入れました。自分にとって、スウェーデンでの暮らしはFOSの延長線上のようなものです。自然、人、自分と豊かなときを創造するかけがえのない場所に、今 私は立っています。FOS文化で育った自分の未来に確信を持って。

北欧の地より 戸高千慧(2019.12月)

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