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【リレートーク】 FOS ユース達の人気者 トシのインタビュー!

今年の春、北八ヶ岳のスノーキャンプの中高生ユース達の間から

「なんで、ここにトシがいないの?」「トシ、いま何してるのかな?」

「ねぇ、トシにメッセージ送ろうよ!」「We Love TOSHI~」

蓼科山をバックに雪山での休憩中にボイスメッセージを送る子たち。

人と人がつなぐFOSのリレートーク。今回は、そこにはいないのに、ユースのみんなの心にいるトシってどんな人なのか、むくむくっと興味がわいてインタビューしてきました。(2019.5.8 @オリンピックセンター 聞き手:五味まゆこ)

トシこと和知俊光くん(20歳)
5歳の頃から、スノーキャンプ、野宿、アイスクライミング、富士山チャレンジ、沢登りなど、FOSの活動に数えきれないくらい参加してきた。

中高生の頃には、ジュニアのコースのリーダー的存在となっていた。高校卒業後すぐにバスケで膝を怪我してからは、自然の中で何かあったら自分の責任で動けなくなるので、最近はFOSに行くのは自らひかえている。

 

“FOSをしている”

 FOSの活動でつらいと思ったことはない。三月の北八ヶ岳キャンプでは、自分たちの生きるためのものを全て荷揚げする。その荷物といったら、初めの頃のほうが今よりもっとすごかった。中学生だった自分の身長よりも高く、鍋をリュックにくくりつけてた。お茶セットとか持っていかなければ軽いのに、そこは持ってあがってお茶したい。だから、重いは重いけどつらいとは思わない。

FOSに行く行為そのものに、ずっと喜びを感じてきた。FOSに対して感覚的にマイナスなイメージがないから、つらいことも理由がある働き。         “FOSをしている”、その場が、その瞬間が、好き。

”FOSの仲間”

 キャンプは初めて会った人とでも、半ば強制的に何日か生活を共にしなければいけない。

学校の友達は一緒にいるけど、生活はしない。この「生活をする」が大きく違う。仲良くするしかないし、暮らしを共にするとやっぱり仲良くなる。その人をよく知ることができる。

小さい子にまとわりつかれても、ストレスにはならない。危ないこと、やめてほしいことは言う。でも、それ以外で自由きままにしてても、小さい子はそういうものだと思うから、別に気にならない。遊びをせがまれたら遊ぶけど、めんどうになったら自然に離れる。トシはトシとして存在しているから、それをみんなが受け入れてくれている。

 

”マサとゆうみ”

FOSの優しさはマサから出来ている。マサは、自分が20年生きてきて圧倒的に尊敬する存在。マサは怒らない、注意しても優しい、人としての生き方がすごい、自分のやりたいことを存分にさせてくれる、普通の大人は危ない事はさせてくれないけど、本当に危ないところまでやらせてくれる。登山家としてのマサではなく、目の前にいるマサの大きさを感じる。

ゆうみは、自由人であるマサを支えていける人。どちらがかけてもFOSは成り立たない。ゆうみは自分の子どもじゃない子に、言いたいことを伝えられる。ビシッと言われても想ってくれていることがわかるから、素直になれる。お母さんじゃないけど、そういう所がお母さん。自分への優しさを感じるし、FOSに誘ってくれる。自分を想ってくれてることがわかる愛情深い人。

 

”FOSでリセット”

 特に悩みを相談したりはしないけど、気持ちが沈んでいる時にFOSに行くと、自分がリセット出来る。だから自分に戻れる場所。

 

”プログラムじゃない”

 NHKの「助けて! きわめびと※」にマサが講師として出演した時、取材のキャンプに一緒に参加した。出来上がった番組を見て、実際のFOSの現場とは違うと思った。番組は編集者の意図があってストーリーが出来ていたけど、FOSは何か意図があって、ここで、この活動をしようとはしないから。

FOSは本来、流れの中で出来ていくもの。そこにいる人、場、自然、空気などで、生まれていく。プログラムは予め作成されていない。区切りもないし、決められたものも何もない。例えば、子ども達がここへ興味を持ったから、こっちへ行こう!とか、変幻自在。だからこそ、その時の自分を試される。

※自分が抱えている問題を解決したい人を、その道のスペシャリストが手助けするというNHKのテレビ番組。2015年10月1日の放送で、マサが講師として出演した。https://www.nhk.or.jp/kiwamebito-blog/sp/100/231035.html

 

インタビューを終えて

幼少のころから“FOSをしてきて” FOSを体現しているトシ。 FOSがどんな場かをよく知っていて、その良さを心地よく思っていて、自分の糧にしている若者でした。アルバイトなど忙しい中、20歳の青年がこころよく時間を作ってくれて、心の内を語ってくれました。15年間、彼の中で育まれ今も大事にしているFOSが、ちゃんと続いてここに存在している。それだけですごいと率直に感動しました。ありがとう、トシ!

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