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【リレートーク】 シュンタとリサ

今まで一緒に遊んでいた2人が、突然、揃ってコースに来なくなった。

…何で?  ……どうしたの?

直接伝えたかったけれど、伝えられなかった方がたくさんいます。

このような素敵な場をお借りして、伝えさせていただけることを嬉しく思います。

休日に2人で一緒にFOSのお庭「ふたご山」へ。(弟山へ向かう途中)

 

『FOSとのつながり』

 

FOSと出会えてよかった!これからも色々な関わりが出来そうで楽しみ!

私たちは2014年北海道の大学へ進学し、野外教育について学びました。大学2年生の授業「縦走登山」の特別講師としてガイドしていただいたのがマサさん。この出会いが、私たちとマサさん、そしてFOSとの繋がりの始まりでした。マサさんとの時間はとても心地よく、ぜひまた一緒にフィールドへ行きたいと強く思いました。在学中も北海道のフィールドで楽しみながら、それぞれ数回、FOSの活動に参加させていただきました。

大学を卒業してから、シュンタは、夏の数か月間を本州の山小屋、冬は東京の街中で働き、リサは一般企業へ就職しました。

 

『シュンタ』(金光 俊太郎)

 

2019年3月までは東京で生活していた私も、この4月から生まれ故郷である北海道の町役場で働いています。大学の頃から「地元の子どもたちへ自然の中で遊ぶ魅力を伝える」ことを夢に、まずは都会で学ぼうと上京したものの、まさかこんなに早く帰る決断をするとは思っていませんでした。ではなぜ帰ったのか。

結論から言うと、昨年秋に北海道で起きた大きな地震の震源地がまさに地元でした。幸い親族は無事だったものの、常に気にかかる毎日。地元に貢献したいのに何もできない自分に対する無力感。モヤモヤしたまま月日が経ち、年が明けた元旦。友人のお父さんにいただいた一言で私は動かされました。「帰ってこないかい。」

どんなかたちであれ、今、町が自分を必要としてくれている。「帰ろう!」このような経緯で、今に至ります。報告できていない皆さまへ、遅くなりましたが、この場を借りてご報告させていただきます。

さて、今、東京では梅雨真っ盛りでしょうか。私は梅雨の無い北海道で育ったため、本当に東京の梅雨の時期は苦手でした。とにかく暑くてムシムシしていて。人ごみにのまれる通勤時間はもってのほか。そんな時の私流リラック法を紹介します。

一歩外れて見た時にようやく周りの緑が見えてくる。意外とたくさんあるんだな。

 

東京では数えきれないほど多くの建物や車、人間、そして情報に、つい気を取られてしまいがち。自然が目に入らない⋯ そこで、私は「生き物メガネ」(空想です)をかけます。そうして意識を変えると、意外と線路脇や中央分離帯に植えられている木々の姿が目に入ります。その木の葉っぱ1枚1枚は、一見どれも同じように見えますが、よく観察すると、葉脈やギザギザ具合、色の濃淡もみんな個性をもっています。そして風に乗り、みんなで一緒に声をあげて踊っています。足元には、アスファルトの硬く重い壁を突き破って、太陽に向けて緑の芽を伸ばしている草花の姿も目に留まります。

いかに自分が「東京=自然がない・人工物ばかり」と先入観を持ってしまうことで、なおさら身近な自然にさえ目を向けられていない事実に気づかされます。

 

地元ではこの画が日常的。これなら「生き物メガネ」が無くても十分。

そんな「生き物メガネ」による些細な発見から、私は特に次の3つのメッセージを受け取りました。

「この世に同じ生き物(仲間)がたくさんいても、わたしは1人だけ(唯一無二)」

「『はじめまして』と言うまでは勇気がいるけれど、それさえできればみんな友だち」

「いまこの瞬間を全力で生きよう・楽しもう」

この3つのメッセージを、東京の街中でも受け取れることが、わたしの心に余裕を与えてくれました。そして、そうしたメッセージを受け取る感性を磨いてくれたのがFOSの活動でした。東京という大都会で生活したからこそ、実感できた自然遊びの恋しさ。FOSの活動のありがたみ。スタッフという位置づけであったものの、一番楽しませて頂いていたのは私自身でした。

もし、みなさんも街中で疲れを感じた際は、だまされたと思って「生き物メガネ」をかけてみてください。そして、少しでも私の想いを共感していただけると幸いです。

 

年末ジュニアで富士山のお膝くらいの高さへ。みんなの笑顔はお天道様に負けてない☀

『リサ』(璃紗)

 

神奈川県で生まれ育ち、小学生の時に家族でキャンプへ行ったり、夏休みには田舎の祖父母の家で過ごしたりしたものの、中学生以降は部活動に熱中し、自然とはあまり縁がない暮らしでした。大学在学中にフィールドで楽しむことを知りました。

様々な実習の中でも、マサさんとの縦走登山は、大きな荷物を持っての登山で初めてのことばかり。沢登り、焚火から始まり、晴天も雨も、爆風もあり、登山とは厳しいものだと思いながらも、マサさんの後ろを歩いているとなぜか、辛いはずの爆風も楽しく思えました。こんな楽しみ方があるのか!と自然と一体になるような感覚がとても心地よかったのを覚えています。また、ぜひご一緒したいなと強く思いました。

大学卒業後は、FOSジュニアのコースを中心に一緒にフィールドへ行かせていただきました。マサさん、優美さんはじめ、FOSのコースへ参加する子どもも大人も魅力的な方ばかり。私にとって、とても大切な居場所です。サポートで参加しながらも自分自身が楽しみ、フィールドや子どもたちからもたくさんの発見や刺激をもらえて、心がほっとしたり、わくわくしたりするような時間を過ごしました。集まるお友達は毎回違うけれど、一緒に過ごしているといつの間にか家族のような、兄弟のような関係になって、「久しぶり!」「ただいま!」「またね!」そんな挨拶ができる仲間が全国にたくさんいるようになりました。

 

7月~8月 富士山の頭の上を目指して。今回は12人のゆかいな家族かな。

 

『みんなへ、これからの私たち』

 

2019年春、私たちは北海道へ暮らしを移し、シュンタとリサは家族みたいな存在から本当の家族になりました。一緒に過ごした子どもたちは「えっ!?あの2人、結婚したのー!?」とびっくりする子もいるかな?

山中湖や富士山、八ヶ岳で一緒に活動するのはしばらく先になりそうだけど、またみんなとフィールドで過ごす日を楽しみにしているね!(FOSジュニアin北海道が実現するといいな。ぜひ、実現したい!!!)また、会えるのを楽しみにしているね!!

5月になり、北海道にもようやく新緑の季節が。これからもよろしくお願いします。

Feel Our Soul People

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