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【リレートーク】GENKI~あなたはどんなことにワクワクしますか?

【あお】と【みどり】の世界で

すべてを受け入れて暖かく包み込んでくれるような清々しい朝に、なんとなく自分の心も広がっていくような気がした。日が昇り、そびえ立つ富士山を眺めながら湖で泳ぐ。そして、空の澄みきった青と湖の深い青に包まれ、全身で水の冷たさを感じる。あの気持ちよさは、絶対に忘れられない。

この夏のプログラムのであるFOSファミリーコースとFOSジュニアコースにスタッフとして参加させていただいた。5日間、他の誰よりも楽しんでいたのではないかというぐらい、ワクワクとドキドキが止まらなかった。こんなに気持ちいいくらいにワクワクしたのは、本当に久しぶりだった。美しい湖を前にして、自然と体が水の中に引き寄せられる。どっぷりと青い世界に浸る。「気持ちいぃ~」「さいこー!」「つめたーい!」みんなの口からも自然と言葉が溢れ出る。心身共に自粛で疲れ切ったお父さんやお母さん、子どもたちも体の感覚に集中して、疲れが水に洗い流されていくような体験を味わっていた。多くの人が、新型コロナウイルスの影響によって外に出る機会が減った。そんな時にこそ、ふと「海に行きたい」「山に登りたい」「心地いい風を感じたい」と思う人がいるのではないだろうか。それは、私たちにとって自然と離れて暮らすことが難しいということ。”暮らしの中に自然がある”のではなく、”自然の中に暮らしがある”のだということを改めて感じさせてくれる。自然の中では、人も大きく成長していくことがきると思う。

ジュニアコースの子どもたちが、深い山の中で自分の頭まで隠れるような大きなバックを背負って必死に沢を上る姿やけもの道を歩き、シカを見たときに自然と歓声をあげている姿がとても印象に残っている。私自身も、滝を見た瞬間に感じた「のぼりたい」という強い衝動に身を任せ、全身で喜びを感じていた。この体験が、子どもたちや自分の感受性、生き方にどんなに素晴らしい影響を与えているのか。いや、子どもたちの感性が最大限に引き出されるこの体験がどれほど素晴らしいことなのか。自分自身もとても大きな喜びに満たされていた。

 

家族のような

私がマサとゆうみに出会ったのは、小学4年生のころだったと思う。正直に言うと、その時のことはほとんど覚えていない。でも、そのころからFOSの活動が自分の心のよりどころになっていたことは確かだ。そして、FOSの活動と伊南の自然がいつでも僕の心を支えてくれている。大人も子どももみんな一緒に、本気になって自然の中で遊んだり、「おいしぃ~」とつい言葉がこぼれてしまうほどおいしいものをたくさんたべたり、永遠に見飽きることのない焚火を囲んで語り合ったり、FOSの中で出会う1人ひとりが、自分にとって家族のような存在になっていく。そんなFOSの活動や伊南のこと、自然に身を置くことが私は大好きだ。

 

今とこれから

いま私は、信州大学で野外教育を学んでいる。それは、FOSの活動の中で経験してきたことが自分に大きな影響を与えていること、自然が好きなこと、人と関わることへの興味が大きくなってきたからである。学校の中には教師と生徒という立場がある。しかし、大きな自然の中では大人も子どもも1人の人間として存在が際立つ。立場とか役職とかではなくて ”人と人” という対等な関係をつくることができる。その ”人と人” の関係の中で、様々なことを感じて人は成長していくのだと思う。人と人の関係だけではなく、まだ言葉では表現することのできない自然の魅力に私は魅了されている。これからも自然の中で、本気で遊んで、本気で感じて、本気で自然や自分と向き合っていきたい。

新たな一歩

夏休み最後にの週末に戸高家の長女”ちーちゃん”が留学経験を語り、参加者も未来について語るイベントを信州大学で出会った友達達と企画した。このイベントはちーちゃんの言葉を借かりると、「イベント自体が留学のような体験」になったのではないかと思う。新しい人と出会い、新しい価値観に触れ、新しい自分の可能性に気づく。私にとっては、そんなイベントとなった。新しい仲間にも出会えた。今、世の中には”何かつよい思いをもっていて、それを外に発信したい人”は多くいるのと思う。そういった人たちが新たな一歩を踏み出せる機会があれば、もっと面白い今を生きていけるのではないだろうか。

あなたにとって本気でワクワクしてしまうもの、ドキドキしてしまうものは何ですか?

最後まで読んでいただきありがとうございました!

福島県南会津町出身
自然と人が大好きな
馬場元規(ばばげんき)より

Feel Our Soul People

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