冒険トレック

野外学校FOS

第2回・冒険トレックを終えて

冒険キャンプから新しいステージへと入った冒険トレック。
春を経て、2回目の開催でした。御嶽山の噴火、関東への台風接近など、自然の猛威から自然に入ることへの怖さを感じざる負えないなかでの開催となりました。
保護者のみなさまとは、冒険トレックの当選発表や持ち物の確認でお電話を差し上げておりますので、こちらの準備体制が雨でも問題なく行えることなどをお伝えし、お互いに安心した関係性を築き、コースをスタートすることができました。
前夜に台風の速度と進路から解散時間を早めましたことに対応頂き、ありがとうございました。

子どもたちはといえば、台風がやってくることも心得、個人の準備をしっかりと行い、森ではコールマンタープ張りなどは積極的に手伝って、完璧な雨対策をみんなで造ることができました。雨が降る中、浄水器で水を作り、焚き火をして暖をとり、食事を作る。炎を中心に集まり、たわいもない話に花が咲き、誰かの話に笑いが生まれる。あたたかい時間に包まれて、どの子もとても穏やかにくつろいでいました。

子どもたちは、生きることを創造していくちからを持っています。
自らの本能を発揮する場があれば、子ども同士、関わり合いながら、自由ななかで、
それぞれが自分の居場所をみつけ、時間は豊かに回転していきます。

冒険トレック報告レポート、どうぞご覧下さい。
一期一会の出逢い、すべてに感謝を込めて♪         とだか ゆうみ


スタッフからのメッセージ

ぼくは、いつも東京から子どもたちの引率をしています。
初対面の子どもたち、程よい緊張感があり、ぼくも(今回はどうなるだろうなぁ)とドキドキします。 ぼくはFOSに自然に会いにいく
仲間に会いにいく気分でいます。

スタッフとして気負わず、子どもたちと自然体でいながら、ひとりひとりの子が自然や人に向かっていく流れを感じながら、自然と打ちとけていけるようにフォローしていく。
ぼくの引率のスタンスです。

自然のなかにいるときには、いろいろな『僕(私)』と出逢います。
たき火をしながら、森の中を歩きながら、雨に濡れながら、ご飯を食べながら、お友達と話しながら、一人で過ごしながら、、、、いろいろなことを感じたり、考えていたり、思いにふけっていたりしたと思います。 その時に、一瞬一瞬感じるもの、良いことも、悪いことも、もやもやしていても、答えが出なくても、言葉にならなくてもOK!!まるごと全部が『僕』なのです。

普段、僕たちは、評価を受けながら、人と比べられながら生活しています。
すると、良い評価を受けようとして、本当の『僕』を隠してしまいます。
冒険トレックで感じた素朴な『僕』も大切にしてあげて欲しいです。

まじゅより

僕は普段、都会の中で暮らし、お仕事もしています。
同時に、自然の中に入っていくことが大好きです。
木の手触り、水の冷たさ、火の温もり、頬をなでる風のささやきを、からだのすべてを通して感じる。自然はそのままの姿で僕らを迎えてくれる。すると、僕らもひとりひとりがあるがままの存在として、「自然に」そこに居ることができる。ただただ、そこに存在する。そのシンプルな心地よさ。この感覚は、本当に大きな安心感だと思えるのです。
そして、早いスピードで時が流れようとする日常に帰ったとき、ふと、暗闇の世界で見つめていた焚き火のゆらめきと温もりを思い出す。そんな瞬間が、自分を支えてくれるような気がするのです。 冒険トレックは、そんな出会いのある旅なのだと思うのです。


保護者のみなさまからの感想


終わりに

自然にふれることは「いのちの源泉」にふれること・・・そのために、私たちは持てる物だけを持ち、原生自然のなかへと旅立ちます。自然のなかで飲み水を得、薪を集め、寝る場所を確保し、沢音が響き続けるなかで仲間と共に一夜を過ごします。厳しさに耐えるのではなく、仲間とともに「いのちの一瞬一瞬」を豊かに過ごすために。

  震える こころ
  躍動する からだ
  共振する いのち

冒険キャンプでの子どもたちの姿に胸が熱くなりました。
御嶽山の噴火による災害が起きました。そしてこれからも自然のなかのみならず街でも様々なことが起きるかもしれません。それでもいま、あらためて思います。

何があろうとも、いのちは いま という瞬間に存在をうたう。
自然へ 山へ 大切なことをからだで感じるために・・・。

冒険トレック(秋)にご参加いただきました子どもたちと保護者のみなさま、そしてご協力いただきましたコールマン ジャパン(株)様に、そしてこの場に関わられましたすべてのみなさまに深く感謝申し上げます。
ありがとうございました。

野外学校FOS代表 戸高 雅史

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